無垢材を活かすコツ

 インテリアに木を使う場合に、その良さを殺さない使い方のコツについて。

 その第一は厚さを見せることである。大壁構造で室内から柱も梁も消えてしまった。その代わりに、薄い銘木化粧板を張るにが普通の仕上げ方である。これは壁紙を張ったのと同じで、見た目には木造らしくなり、写真写りも立派に見えるが、しばらくすると飽きてくる。

木は厚みがないと生きてこない。

 工業住宅に住む人たちが「長い間住んだがどうも愛情が湧いてこない」というのは、厚さのある木がインテリアの中に見られないからである。そう言うことから、太い木の柱と厚い梁を見るとほっとする。紙より薄い化粧板は、ちょっと目には綺麗に見えるが、ヨーロッパの「ダマシ絵」と同じで、日本人の血の中に流れる木を好むDNAを満足させてはくれないのである。

 第二は、自然の木肌をそのまま活かすことである。節があっても木目が通っていなくても、厚さがあれば木はその欠点を隠してくれる。「アバタもエクボ」という言葉があるが、住んでみると、自然の木肌はその不完全性が愛情に変わってくるのである。

銘木化粧板の普及は、私たちの自然木の良さを見る目を狂わせてしまった。

         参考文献「65億人の地球環境」(産調出版)

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